上村松園の工芸掛軸

東京都足立区で上村松園「紅葉可里図」工芸掛軸を買取りました。

日本の「上村松園」は、1875年に生を受けた女性です。彼女の名前は「津禰(つね)」と言います。
京都に生まれた彼女は、学校で絵を学びます。そののち鈴木松年(すずきしょうねん。同じく京都生まれの画家であり、自然の妙を豪快に描き出すことで知られた作家)に教えをこい、その能力を開花させていきます。

今だ女性の地位が低かった時代、彼女は数多くの美人画を打ち出していきます。その功労が認められ、女性としては初となる文化勲章授与の栄誉に浴しました。

上村松園という日本画家の作品に接するとき――――たとえば今回東京都足立区で買いあげさせていただいた「紅葉可里図」など――――は、彼女の描き出す女性のその「美しさ」に心を奪われ、称賛したくなります。
しかし上村松園自身は、このような、「美しさのみの追求としての絵画」を否定していたと言います。

彼女が目指した女性というのは、単に「美しいだけのもの」ではありません。一切の下品なところがなく、どこまでもすみきっており、傷がなく、良い香りをまとう玉のような絵を目指していたのです。外見の美しさだけでなく、その内面にまで清冽な美しさを求めた作家だと言えるでしょう。

日本画掛軸