稲忠漆芸堂謹製 輪島塗合鹿椀2客

中央区佃で稲忠漆芸堂謹製 輪島塗合鹿椀2客を買取ました。

輪島塗の稲忠漆芸堂は、昭和4年に稲垣忠右エ門商店として始まりました。輪島塗は、木の素地に漆を何度も塗り重ねることで強度を追求した器で、普段使いのものも高級品も、とにかく丈夫であることが最大の特徴といえます。そんな輪島塗は、職人たちが作った器を全国行脚で販売したことから日本全土に広まりました。稲忠漆芸堂はその伝統を重んじ、北から南まで、全国をめぐる訪問販売に力を入れています。また、平成20年には国宝である玉虫厨子の原寸復刻版を手がけたほか、皇后陛下、皇太子殿下にも御買い上げを賜るなど皇室とのゆかりも深い会社です。
こちらの椀は、床に椀を置いたままの状態で食事ができるよう、高台が通常椀よりも高く作られています。実は、この形の椀は、明治時代に一度人気がすたれ、作られない期間がありました。陶磁器や他の漆器の需要が高まり、それに押されてしまったためです。しかしながら昭和後期から平成初期にかけ、失われかけた技法について広く調査がおこなわれて復活しました。現在では、旧柳田村(石川県能登町)の文化財に認定されています。
伝統的な技法でありながら、モダンな雰囲気も感じさせるのは、こうした経緯があるからかもしれませんね。

漆器・蒔絵