岩村与詩夫作・大樋焼茶碗

学芸大学駅そば、東京都目黒区鷹番で、大樋焼・岩村与誌夫作 飴釉茶碗を買取りました。

大樋焼(おおひやき)は、素焼きの陶器に絵つけをする楽焼の一種で、およそ350年にわたる歴史をもっています。江戸時代に加賀藩からの厚い保護を受け、茶の湯の道具のすぐれた作品を数多く世に出してきました。
明治時代に入り、茶道に親しむ人口が少なくなると大樋焼も埋もれてしまい、不遇の時を一時過ごしたとされています。しかし、大樋焼の特徴でもある飴釉(あめゆう)が周知されるとたちまち人気が再燃、現在にいたるまで、石川県金沢市を代表する存在として高い人気を誇っています。2014年には建築家である隈研吾氏のもと、金沢市指定の保存建造物である武家屋敷に大樋焼のギャラリーや茶室も新設されました。
この茶碗の「飴釉」とは、名前の通り飴色の釉薬のことです。特徴的な薄い褐色は、酸化鉄が5〜8%含まれている釉薬を使うことによって生み出されます。ちなみに、酸化鉄は含まれるパーセンテージが高くなるほど焼き上がりの色が濃くなり、黒く色づくものは「黒釉」となります。
このお茶碗の飴釉独特のやわらかい発色、そしてまるでカルメ焼きのように厚く盛り上がるようにつけられた風合いは、お茶の色が映えるだけでなく、どっしりとした豊かさをも兼ね備えているように見受けられます。

茶道具