本象牙慈母観音立像

東京都中野区のお客様から、本象牙慈母観音立像を買取りました。

慈母観音菩薩(じぼかんのんぼさつ)とは、母親が子供を愛するような深く大きな慈悲と慈愛を体現する仏様です。
多くの場合、慈母観音は幼子を手に抱き、もう一方の手で水瓶を持っています。瓶の中には不老不死の妙薬である甘露水(かんろすい)が入っており、慈母観音は多くの人に甘露水を注ぐことで人間の煩悩を消すといわれています。仏像の足元にはたいてい蓮の花をモチーフにした蓮華があり、悟りを開いた観音様であることをあらわしています。

慈母観音は子供を抱いている姿が多いためか、マリア観音と呼ばれたこともありました。
豊臣秀吉のキリスト禁教令や江戸時代のキリシタン禁止令をうけて、隠れキリシタンのひとたちが、慈母観音菩薩を聖母マリア像になぞらえて礼拝した歴史があらわれています。
このほか子供を守ってくれる観音様として、子安観音・子育て観音などとも呼ばれます。子供にかかわる仏様であることから、女性が念持仏(ねんじぶつ)として身近に置いておくことが多い仏像です。

こういったいきさつから、慈母観音は優しくおだやかなお顔のものが多いです。
今回のお品物はやや伏し目がちの表情ですが、たおやかで美しい。水瓶を高くかかげ持ち、甘露水を注いでいる姿です。
優しい表情に癒されるような本象牙の観音様です。

仏像象牙