相良刺繍の煙草入れ

東京品川区荏原で相良刺繍の煙草入れをお買取りしました。
金具は銀製で龍が彫られています。

相良刺繍は、非常に特徴的なものです。これは「玉結び」にするように刺繍針と糸を入れていきます。
このため、とても手間暇がかかる一方で、立体的な模様を作り出すことができます。
また、刺繍のなかでもとりわけ丈夫なものであり、ほつれにくいという特長もあります。
現在でこそ機械でも作れるようになった「相良刺繍」ですが、昔は一つひとつすべて手作業でいれていました。
そのため、大変な時間がかかるとともに、その労力に見合った金額が付けられていました。

さて、「煙草入れ」ですが、これは江戸時代から特に注目されるようになったものです。
単純に「煙草を入れておくためだけの実用品」としてだけ、煙草入れは存在していたわけではありません。
煙草入れは、一つの大切な「ファッションアイテム」でした。現在の私たちが、実用品であるカバンに美しさやデザイン性の高さを求めるように、私たちのご先祖も、煙草入れにデザイン性の高さを求めたわけです。
そのような気持ちを抱く人々にとって、立体感があって美しい相良刺繍を使った煙草入れが心惹かれるものであったことは想像に難くありません。

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