山下清のリトグラフ『長岡の花火』

杉並区善福寺で、放浪の天才画家・山下清『長岡の花火』限定300部リトグラフをお買取りしました。

山下清は、テレビドラマの影響か「裸の大将」「放浪画家」というイメージの強い貼り絵画家です。
1922年に東京市浅草区に生まれ、1934年12歳の時に千葉県の養護施設・八幡学園に入園しました。八幡学園での教育の一環として、ちぎり絵を学んだ山下清は、一気に画才を開花させ、独自の技法による貼り絵を生み出しました。
八幡学園に入園する前の山下清はやや反抗的だったと言われますが、貼り絵と出会い、みずからを表現する方法を知ってからは自分の世界を磨き上げることに心を傾けました。

1940年(昭和15年)、山下清は八幡学園を飛び出して行方が知れなくなりました。放浪を始めた理由はさだかではありませんが、一説には18歳になっていた山下清は2年後に徴兵検査を受ける予定で、戦地への恐怖から放浪を続けることになったとも言われています。

それ以後は、放浪の旅から八幡学園に帰っては、記憶をたどって旅先の風景を貼り絵にしていきました。驚異的な記憶力の持ち主だった山下清は、数年にわたる旅の間に見た情景を非常に鮮明に覚えていました。そして独自のフィルターを通して、より鮮やかに、より美しい光景を貼り絵にしていったのです。

今回のお品物は、長岡の花火を描いた貼り絵をリトグラフにしたものです。
夜空に開く大輪の花火と水面に映る花火の二重奏が、あでやかで美しい。見るものをひきつけて放さない逸品です。

絵画版画・リトグラフ