秋草に雁図梨地硯箱

東京都台東区上野のお客様から、秋草に雁図梨地硯箱をお買取りしました。

雁(がん)という鳥は日本人の四季を彩る大切な鳥です。
日本にはたくさんの種類の渡り鳥がやってきます。秋にシベリアなどから渡ってきて春に帰っていく鳥としては、千鳥(ちどり)やシギ、カモ、ツグミのほか雁がいます。
雁は日本人にとっては秋の訪れを告げる鳥であり、また旅立っていく姿から春がやってくることを知る野鳥です。

工芸品や美術品、絵画にも雁をモチーフにしたものはとても多い。
なぜなら今回のお品物のように秋草と組み合わせて季節感を出すことができるからです。
優雅な雁の姿に、はかないイメージの秋草に加えて、日本人ならではの繊細な空気感を作り出しています。

日本人にも人気の高い漆器は、海外にも熱心なコレクターがいるジャンルです。
英語では漆のことをJapanese lacquerもしくはJapanといいます。漆は江戸時代から日本の重要な輸出品であって、ヨーロッパの王侯貴族に向けて積極的に輸出されていました。そのなごりから、今でも英語でジャパン=漆なのです。
もっとも最近では海外の漆器愛好家たちの間では、シンプルにUrushi(うるし)と呼ぶ人も増えてきました。高い芸術性を誇る日本の漆器は、今後も国内外を問わず人気を維持し続けていくことでしょう。

漆器・蒔絵