李朝 鐵砂壺

李朝 鐵砂壺をお買取りいたしました。

「李朝(りちょう)」とは、朝鮮最後の統一王朝であった「李氏朝鮮」のことです。1392年に建国され、漢城(現在のソウル)を首都とさだめて、朝鮮半島全土を領有し、17世紀には中国の清王朝に服属し、1897年に国号を「大韓帝国」と改めました。

この李朝時代には、古美術の世界で有名な「李朝白磁(りちょうはくじ)」が生まれました。韓国の陶磁器としては、高麗青磁(こうらいせいじ)と人気を二分するもので、今も高く評価されています。

「李朝白磁」には、李氏朝鮮時代の韓国における理想である「ソンビ」の精神が宿っていると言われます。「ソンビ」とは、韓国語で「学識が高く言動が清廉潔白な人、義理がたく、財産や官職を追い求めない人物」を意味します。
その理想を一生かけて追い求めることが「ソンビ」の精神であり、高く敬われた理想像なのです。

約500年も続いた李朝の時代を通じて尊重され続けた「ソンビ」の精神は、李朝の陶磁器にもあらわれています。
何ものにも染まらない白い陶磁器の肌は、厳選されたカオリン(高嶺土)のみを使い、1300度もの高温で焼き上げるために、美しさとともにほっこりした温かさもあわせ持ちます。
なんとも不思議な李朝白磁の白さは、「素朴の美」であるとして今も韓国では広く愛好されています。

今回のお品物は、李朝時代の壺です。
白い壺には、深いブルーの絵柄とともに黒褐色の発色が見られます。これは「鐵砂(てっしゃ)」といい、酸化鉄を多く含んだ釉薬です。川や海底に退席した磁鉄鉱・砂鉄などが材料になっており、素朴な黒色または褐色に焼きあがります。

李朝の壺には、とくに鐵砂(てっしゃ)を用いた絵付けが多く、ひとつの特徴となっています。
優雅かつ、まろやかさを持つ李朝の壺は、日本や韓国のみならず、世界じゅうにファン、コレクターが存在する人気のアイテムです。

関連買取実績