人間国宝 中島宏の青磁壺

人間国宝 中島宏の青磁壺

「人間国宝 中島宏の青磁壺」をお買取りいたしました。

中島宏(なかしまひろし)は、人間国宝である陶芸家です。
1941年に佐賀県武雄市の窯元で生まれ、家業である磁器製陶を見ながら成長しました。中学卒業後は、窯を運営する父のもとで修業に入り、12年にわたって陶磁器の基本を習得しました。
24歳で県展に出品した「変形白磁壺(へんけいはくじつぼ)」が受賞作品となり、28歳で独自の工房「弓の窯」を開き、独立を果たします。
そして1960年代の後半から青磁の制作に取り組み始めました。

中島宏の深く美しい色合いの青磁作品は高く評価され、1977年に日本伝統工芸展奨励賞、81年に第1回西日本陶芸展総理大臣賞、83年に日本陶芸協会賞を受賞。
日本における青磁の第一人者であり、1996年にはMOA岡田茂吉大賞、藤原啓記念賞、佐賀新聞文化賞を受賞しました。

2007年に重要無形文化財保持者(人間国宝)となって、2012年には旭日小綬章を受章。
佐賀県の陶芸協会会長などもつとめて後進の指導にも熱心に当たり、日本工芸会副理事長(陶芸部会会長)に就任するなど、日本の陶磁器界をつねにけん引する存在でしたが、2018年3月に76歳で亡くなりました。

中島宏といえば「中島ブルー」とも呼ばれる深い青磁の色が特徴です。
青磁一筋に作陶活動を続けた中島宏は、無数の失敗を重ねながら研究を続け、おもむき深い色合いを生み出すことに成功しました。
光の角度によってブルーともグリーンとも見える複雑な色は、作品にさまざまな表情をもたらし、見るものを魅了してやみません。

今回のお品物は、青磁の壺です。
「中島ブルー」の端正な美しさが表現されている一品で、リズムのある造形も印象的です。
中島宏の作品では青磁の透明感あふれる青さが目につきますが、実は力強い造形も目を引くポイント。緩急をつけた壺の形がつややかなブルーとマッチして、非常に存在感のある作品になっています。
ごく若いころから青磁一筋に研鑽を積んできた中島宏の技量が光る逸品です。

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