沈南蘋(模写) 花鳥図書幅

沈南蘋(模写) 花鳥図

沈南蘋(しん なんぴん/ちん なんぴん)は、中国清代の画家です。
時の将軍である徳川吉宗に招聘され、長崎に滞在して花鳥画の技法を日本に伝えました。もとは宮廷に仕える職業画家であり、鮮やかな彩色画で名を馳せた人物です。

日本における直接の弟子といえるのは中国語の通訳でもあった画家の熊代熊斐(くましろ ゆうひ)のみですが、彼が南蘋派を結成したことにより多くの日本画家が花鳥画の技術を習得しました。熊斐が南蘋の画風や技法を会得し、南蘋を手本とする派を立ち上げることで、日本に花鳥画が広く浸透したという言い方もできるでしょう。
弟子をともなった南蘋が長崎に滞在した期間は2年ですが、その存在は日本美術史に大きな影響を与えています。円山応挙や伊藤若冲も、南蘋の絵画から影響を受けたといわれています。こうした背景から、南蘋は国内で人気のある中国掛軸の中でも、特に広く愛好されている作家といえます。

花鳥画は中国で体系化された後、南蘋のような中国人画家が朝鮮や日本へ伝えた画題です。花鳥といっても、この掛軸のように必ず花と鳥を描かなくてはならないわけではありません。水生生物や小動物、草や木、虫といった題材が描かれています。それぞれの題材は、吉祥や願いに通じる言葉遊びのような意味も込められており、文人たちは互いに贈り物として花鳥画をやり取りすることもありました。

南蘋の作品は、工房作も多く見受けられるのが特徴ですが、こちらの掛軸は模写です。掛軸の模写は、後年の作品もあれば、作者(南蘋)と同じ江戸時代を生きた絵師があらわした作品もあります。江戸時代の絵師たちは人気の作者の画風を学ぶため、あるいは同じ構図を描いて販売するために模写をしました。模写はそれがひとつの「作品」であり、価値のあるものです。
鳥の羽の重なり具合が繊細かつ明快にあらわされ、眼光の鋭い表情にも趣があります。
白い花が上下に配置され、すっきりとした構図に感じられます。軸先はその堅さと美しさから楽器や家具にも用いられている唐木で、こちらも非常に特徴的といえるでしょう。

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