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紙本軸装大幅 鵞鳥図

紙本軸装大幅 鵞鳥図
品目 -
価格 60,000円

鵞鳥(ガチョウ)は、梵天の乗り物として知られ、鳳凰や鶴などとともに瑞鳥とされています。
梵天はヴィシュヌ、シヴァとともに古代インドにおける三大神に数えられ、万物実存の根源である「ブラフマン」の神格化、仏法の守護神とされています。

また、釈迦が悟りを開いた時には、布教をためらう釈迦に対し、教えを広めるよう帝釈天とともに説得した神とされています。この伝説は梵天勧請(ぼんてんかんじょう)といい、ゆえにインドの三大神としてだけでなく、帝釈天とも一対の関係として祀られることがあります。両者を一対として祀る際には、「梵釈」と称することもあります。
梵天の乗る鵞鳥はハンサ鳥と呼ばれる、ヒンドゥー教の神鳥です。白い鵞鳥の姿をしていますが、神の知識を司り、純粋さの象徴であり、また高次元の存在であるブラフマーに到達するためのシンボルでもあります。

ヨーロッパでは、「金のガチョウ」や「ニルスの不思議な旅」などファンタジーやおとぎ話によく登場するイメージがある鵞鳥ですが、ヒンドゥー教や仏教にとっては神聖な鳥として崇められる存在といえるでしょう。

こちらの作品はコウゾやミツマタなどを原材料とした和紙に描かれた紙本の掛軸です。
掛軸には、天然の生糸を平織りにしたものの上に描く絹本と和紙に描く紙本があり、どちらも通気性や伸縮性に優れている点は共通しています。
しかし作品のあらわし方には違いがあり、絹本は色の美しさを楽しむのに対して、紙本は墨のにじみを眺めて愛でるものとされます。ガチョウの白い羽毛だけでなく、背景や草花の優美でやわらかな曲線は、こうした紙本の特徴から出ているものといえるでしょう。

掛軸が日本に入ってきたのは、飛鳥時代のことで、当初は仏教の教えを広めやすくする目的をもっていました。時代が下るに従って、禅宗の影響を受け、水墨画や花鳥画、肉筆浮世絵、文人画など、あらゆる題材が掛軸としてあらわされてきましたが、掛軸の基本に立ち返るという点においては、仏教に由来するこのような題材は意味深いといえるでしょう。

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