香月泰男の買取

香月泰男:戦争によるシベリア抑留を芸術へ昇華させた洋画家

香月泰男(かづき やすお 1911-1974年)は、山口県大津郡(現長門市)生まれの洋画家です。家は開業医でしたが幼い頃に両親が離婚、祖父に引き取られて厳しく育てられました。

山口県立大津中学校(現山口県立大津高等学校)を経て上京、川端美術学校から東京美術学校(現東京芸術大学)に入学して絵画を学びました。ロマン主義的な絵画を多く描いた画家、藤島武二に師事しています。

卒業後は美術科教師として、北海道や山口県に赴いていましたが、太平洋戦争に召集され、満州でソ連に捕まってシベリア抑留を体験します。復員後は女学校や母校である大津学校で再び教師をしましたが、シベリアでの体験は生涯、彼の心に深い思いを残しました。

抑留から生還して以降、描かれた絵画のすべてはシベリア体験がテーマや背景になったもので、代表作は第1回日本芸術大賞を受賞した「シベリア・シリーズ」です。

教員生活の長かった泰男の創作活動の多くは、彼が常々「私の地球」と表現していた故郷、三隅町でおこなわれました。

人見知りで口数が少ない泰男は、自宅の庭にシベリアから持ち帰ったサン・ジュアンの豆を植えて、育てていました。この木以外にも、旅先からさまざまな種や葉を持ち帰り、妻の婦美子とともに育つさまを楽しんでいたといわれています。

亡くなった際は、夫人の手によってサン・ジュアンの木の下に骨が埋められました。生涯、人間愛と平和について思いを巡らし、絵画にあらわしたといわれています。

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