島崎藤村 買取

島崎藤村について

愛唱歌の詩も手がけた小説家

島崎藤村(しまざき とうそん 1872-1943年)は詩人、小説家として詩集や紀行文、童話などを創作しました。筑摩県第八大区(現長野県〜岐阜県)で、代々庄屋や問屋をかねていた旧家に生まれた藤村は、幼い頃から父に「論語」の手ほどきを受けていました。9歳で上京して泰明小学校に入学、明治学院普通科に進み卒業しました。在学中にキリスト教の洗礼を受けています。卒業後は明治女学校高等科英語科教師として勤務しながら、「女学雑誌」に翻訳文を寄稿するなど、文学の人としての活動を始めます。しかし、女学校の生徒を愛してしまったことから、学校を辞職、同時期にキリスト教も棄教しました。その後は宮城県の東北学院へ教師として赴任。詩集「若菜集」を発表し、文壇に本格的なデビューを果たしました。
「若菜集」を含めた4冊の詩集は、明治浪漫主義の先駆けとして絶賛され、詩人の土井晩翠(どい ばんすい)と並んで「晩藤時代」、「藤晩時代」と称されました。これ以降、藤村は詩作から離れますが、この頃にあらわした《椰子の実》は国民的な歌唱曲として今でも広く愛好されています。詩の中には、掛軸としても残されている作品もあります。小説の分野では、旧家を支えた父をモデルとした歴史小説「夜明け前」、自身と姪との禁じられた関係を告白した「新生」などを執筆、発表しました。なお、外交官で詩人である柳澤健(やなぎさわ たけし)の呼びかけによって日本ペンクラブの設立に協力、初代会長も務めています。

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