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高齢者住宅へお引越し、成功する断捨離のコツ

高齢者住宅へお引越し、成功する断捨離のコツ

年とともに体力に自信がなくなり、自宅で暮らすことが大変になるケースもあります。こうなるとスタッフが24時間常駐している「高齢者住宅」に引越すか…と考えることもあるでしょう。
ここでは「高齢者住宅への引越しで必要なものリスト」や「引越し前の断捨離のコツ」「大量の生前整理で損をしないプロの利用法」をまとめました。
高齢者住宅に引越すときは、自宅を生前整理・断捨離してスッキリした気分になりましょう。

基本的なものは完備されている高齢者住宅

基本的なものは完備されている高齢者住宅
シニアが安全・安心に暮らせる高齢者住宅には、生活に必要なものはすでに完備されています。食事は用意されますし、掃除も施設スタッフの仕事なので、台所用品や掃除機も不要です。入居に当たり、持ち込むものは身の回りの物だけで十分でしょう。
持って行くべき品物は、以下の3点です。

  1. 衣類・タオル
  2. 洗面用具など身だしなみ用品
  3. 愛用していた小さな家具など

これだけで生活ができるのが高齢者住宅のメリット。それでは、必要物品をひとつずつ順番に見ていきましょう。

衣服やタオルなど

どうしても持ち込む必要があるものは、タオルや衣類などです。
お洗濯そのものはスタッフが担当してくれたり、業者に代行を依頼したりできるので、たくさんの物はいりません。
めやすとしては「一週間くらせるだけの衣類セット」を持ち込めば足りるでしょう。具体的には、以下の7点です。

  1. 下着・上下7枚ずつ
  2. 靴下 7組
  3. パジャマ・上下3~5組
  4. 普段着セット・6~7組
  5. カーディガンなどの、はおり物3~4枚
  6. 外出できる衣類 2セット
  7. タオル7~10枚

このほか、冬は防寒用にひざ掛けや小さなサイズのブランケットがあるといいでしょう。
これだけでいいのか?と思うかもしれませんが、高齢者住宅の居室には大きな収納スペースはありません。そのお部屋に入るだけの衣類を持参するのがコツです。

洗面用具など身の回りの物

洗面用具・身だしなみの道具も入居者それぞれに必要です。ご夫婦で入居する場合はひとりずつ用意しましょう。こちらも基本的物は共通で以下の6点です。

  1. 洗面用具(歯ブラシ・歯ブラシコップ・男性はひげそりなど)
  2. 爪切り
  3. 耳かき
  4. ヘアブラシ、手鏡
  5. 入浴セット(シャンプー・リンス・せっけんなど)
  6. 女性は、化粧道具

必要数はそれぞれ1~2セットもあれば足ります。なくなったら買い足せば無駄がありませんし、収納場所もいりません。
衣類と同じく、身の回りのものも大量に持ち込んでも保管に困ります。最小限のアイテム、量だけを持参しましょう。

本人が愛用していた小さな家具など

居室に余裕があるのなら、自宅で使用していた小さな家具などを持っていくといいでしょう。
実は、高齢者にとっては「引越し」は大きなストレス源になります。
住み慣れた環境・自宅から離れて、初めての場所で長時間過ごすことは予想以上に大変なものです。精神的なストレスが高まり、それをきっかけに「居室に引きこもり」「人と会いたがらなくなる」というケースも見られるのです。
この状態が続くと認知症のきっかけとなったり、うつのような症状が出たりすることもあります。
自宅でながく愛用していた品物が高齢者住宅の居室にあれば、それだけで気持ちが落ち着く可能性が高いです。
家族が頻繁に面会に行ったり、買い物や散歩で屋外に連れていったりして生活に刺激を作ることも大事。同時に、これまでの生活をしのばせるような愛用品をお部屋の中に置いておくこともかなり効果が期待できます。
高齢者にとっては、急激な変化に順応することはとても大変なことです。引越し後のストレスが落ち着くまでは、愛用品が気持ちをなごませてくれるでしょう。

テレビや携帯電話は不要

それでは、反対に「高齢者住宅では不要な物」は何でしょうか。
意外ですが、テレビは居室内ではあまり見ないかもしれません。
これまで自宅で長時間テレビを見ていたひとでも、高齢者住宅に引越すと共用部の広いお部屋で過ごすことが多くなり、他の入居者やスタッフとお話する時間が長くなります。定期的にスタッフとの散歩や買い物で外出する機会も増えますし、共用部に大きなテレビが設置されているので、それを見れば十分という人がとても多いのです。
グループホームやケアハウスだけでなく、有料老人ホームであっても意外と昼間は居室以外の場所にいる時間が長いもの。居室に引きこもることがなくなり、テレビを見ているのは退屈になることもあるようです。
また携帯電話は、施設側から「持込まないでほしい」とあらかじめ頼まれることもあります。あるいは、持って行っても使用する場面がない、充電するのが面倒などの理由から、使わなくなることがほとんどです。
高齢者住宅には24時間スタッフがいますので、緊急の用があれば施設に電話をすれば本人に速やかに伝わります。スマホや携帯電話はいらなくなり、結局家族が持ち帰ることが多いアイテムです。

高齢者住宅の居室は予想よりコンパクト

高齢者住宅の居室は予想よりコンパクト
居室にテレビを持ち込まない理由ひとつに、「テレビを置いておくスペースがない」点もあげられます。
高齢者住宅は有料ホームやケアハウス、グループホームなどさまざまな種類がありますが、どの形であっても居室は広くありません。
高齢者住宅や各種施設における居室スペースの「最低要件」を見てみましょう。

有料老人ホーム 13㎡以上
サービス付き高齢者住宅 18㎡以上
グループホーム 7.43㎡以上
ケアハウス 21.6㎡以上

ケアハウスはとても広いように感じますが、法令上「居室内に洗⾯所、便所、収納設備及び簡易な調理設備をもうける」と決まっています。洗面所やトイレ、キッチンをのぞいた広さで言うと14.85 ㎡以上になりますから、有料老人ホームとそれほど違いはありません。またグループホームはとても小さく感じますが、こちらはトイレや洗面所が共用部に含まれているため、居室にはベッドと収納設備しかないからです。
どの高齢者住宅でも決して広い居室スペースはありません。
ちなみに有料老人ホームの「13㎡」はどれくらいの広さかといえば、約8畳です。コンパクトなビジネスホテルのシングルルームなどをイメージすると分かりやすいです。
このサイズのお部屋に、これまで暮らしていた自宅の荷物がすべて収納することはできません。
つまり、自宅をそのまま残しておくにせよ賃貸に出す・売却することにせよ、まずは自宅にぎっしりと詰まっている大量のものを片付け・処分する必要があるのです。

失敗しない「高齢者の引越し断捨離」のコツ3点

失敗しない「高齢者の引越し断捨離」のコツ3点

1.高齢者住宅へ「入居前に」断捨離するのがコツ

高齢者住宅へ引越しするときは生前整理・断捨離が不可欠。しかし、どのタイミングで整理を始めるかが問題になります。
具体的には「入居前」にやるか「入居後」にやるか、ということです。
この2点の大きな違いは、

  1. 入居前の整理・断捨離→入居者本人がやる
  2. 入居後の整理・断捨離→入居者の家族・または委託を受けた業者がやる

おすすめは「入居前に本人が断捨離する」ことです。
生前整理や断捨離は、その人の過去や思い出を整理する作業でもあります。残しておきたいもの・処分するものを確実に自分の意志で仕分けしたいのなら、自分でやるか、自分が指示を出しつつ片付け業者に支援してもらう方法がいいでしょう。
自分で生前整理・断捨離すれば、気持ちがこもっていて家族の誰かに渡したいものは確実に自分の手で渡すことができますし、価値があり貴重な骨董品コレクションなどは買取店を経由して、次のコレクターに渡すことができます。
自宅にあるものを「自分で納得して仕訳」することが、いい断捨離・いい引越しにつながるのです。
「入居後」に家族が片づけをすると、うっかり高価なものまでゴミとして捨ててしまうこともあります。とくに古美術品や西洋アンティークのコレクターなら、貴重なコレクションが処分されてしまうのを防ぐためにも、生前整理は必ず自分の手でおこないましょう。

2.入居タイミングにかかわらず、早めに始めるのがコツ

とはいえ、一軒の家には想像以上に大量のものが詰まっています。すべてを片付けるには膨大な時間がかかりますから、早めに始めるのがおすすめです。
大量の品物の断捨離には不要品の処分を含めて体力も必要になります。けがや病気で体に自信がなくなってからの断捨離は、作業が大きな負担となり最後まで進められないこともめずらしくありません。
できれば50代のうちから、毎日1時間だけでもいいので不要品を処分する時間をつくり、すこしずつ家の中のものを減らしていきましょう。
同時に、新しいものを買うのを控えることもコツです。処分した以上に新しいものが自宅に流入することを防ぎ、家の中に品物を滞留させないことが断捨離の生硬につながります。

3.シニア向け断捨離セミナーで、意識を高めるのもコツ

断捨離の経験がない人にとっては、たとえ高齢者住宅への入居を考えているとしても生前整理・断捨離のきっかけがつかみにくいでしょう。
そこでおすすめなのが、シニア向けの断捨離セミナーです。シニア向けの断捨離セミナーは参加希望者がつねに多く、50代~60代のシニアの片付けや終活への意識の高さをうかがわせます。
はじめて断捨離をする人のためのセミナーでは、単純な収納・保存方法だけでなく、この先の終活までを含めた「片付け」のやり方を教えてくれるのがメリット。
さらに特徴的なのが、シニア向けの断捨離セミナーに参加するのは男性がとても多いということ。一般的な断捨離セミナーの参加者は女性が多いのですが、シニア向けとなると男性の参加者が一気に増えます。それだけ真剣に生前整理・終活について考える人がとても多いということなのです。
これまで一度も断捨離をしたことがないといいうひとは、セミナーをきっかけにして断捨離を始め、高齢者住宅への引越しをより具体的なものにしていきましょう。

大量の物の片付け・断捨離はプロの支援も利用

大量の物の片付け・断捨離はプロの支援も利用

大量の生前整理は、片付けプロのサポートを検討

記憶のこもった品物に囲まれて暮らす自宅。一軒のお宅にどれほど大量のものが入っているのか、おどろくほどです。
断捨離を自分ひとりですすめたいのはやまやまだが、一人でやっていてはいつ終わるのかわからないという方はとても多く、「片付け業者」はとても人気があります。また遺品整理に困り、プロの片付け屋さんに依頼する人も多いようです。
「プロの片付け屋」というのは、「不要品処理・遺品整理」を専門とする業者のこと。断捨離のお手伝いをして大量に出てきた不要品をトラックで引き取ってくれたり、とても家族だけでは運び出せないような大型の家具や家電を分解して運び出したりする会社です。
自宅の断捨離だから家族だけでやればいいという意見もありますが、先に上げたように「家族にまかせても、価値がわからずに貴重品をゴミとして処分された」というお話は珍しくありません。むしろプロのサポートを頼むほうがお互いにルールにのっとってシステマチックに不要品処分をおこなえるので、処分時のトラブルが少ないようです。
ただし、断捨離や生前整理の手助けをしてくれる業者には「高価な骨董品・希少価値のある美術品」に関する深い知識があるとは限りません。
家電や衣類などは適切な処分費で引き取ってもらえるでしょうが、本来なら高額で売れるはずにお宝まで、うっかりゴミとして持っていかれてしまうこともあるのです。
片付け業者との断捨離では、骨董品・古美術品だけは手を付けずに残しておき、専門家の査定をうけるのがおすすめです。

買取店の査定で、高額売却

自宅にずっと保管している陶芸作品や絵画、掛軸、絵画などは、不要品処分の業者やリサイクルショップにまかせず、アンティークの買取相場が分かっている専門の買取業者に査定をしてもらいましょう。骨董品市場に精通したベテラン鑑定士でなければ分からないような貴重品もありますから、安易に「ゴミだ」と捨ててしまってはいけません。
専門家に見てもらえば、一般の人には分からない価値があるものが見つかることがあります。
「まさかこんなものが?」と思うような品物が、貴重な作家ものの古美術品であったり、コレクターやマニアが高値を付けてでも買いたい人気アイテムだったりするからです。
専門家の査定を受けて適正価格で買取をしてもらえば納得の売却ができますし、長年にわたって大切にしてきた作品を、次の収集家の手に渡すことも可能になります。
買取店を経由して、骨董品・古美術品としての価値を認めてくれる人の元へ届くことになるのです。
もちろん、買取店に買い取ってもらえばそれだけお金も入ってきます。
査定額は買取店ごとにまちまちですが、骨董品の知識があり多数の品物を鑑定して買取してきた業者ほど高額査定してくれることが多いようです。品物本来の価値を見て、市場価格に従って査定をするので高額になるのです。
衣類や身の回りの品などは思い切って断捨離し、高価な品物については買取店の査定を待ってから処分をしても遅くないでしょう。
高価なものは価値のわかる鑑定士に見てもらうのが安心です。

まとめ

いつかは断捨離・生前整理をしようと考えているのなら、高齢者住宅への引越しはいいチャンスになります。片づけを始めてみようと思うなら、おさえるべきポイントは次の4点です。

断捨離・生前整理のための片付けのポイント
  1. 高齢者住宅へ持ち込める物の量はとても少ない・保管場所がないことを念頭に置く
  2. 納得して生前整理をしたいなら「入居前」に自分で断捨離をする
  3. シニア向け断捨離セミナーに参加して意識を高める
  4. 大量にある場合は不要品処分業者にサポート依頼・骨董品は専門の買取業者に査定を頼む

いったん高齢者住宅に引越したら、所有品の整理に時間を割くことはむずかしくなります。
気力も体力も時間もあるうちに自宅を片付け、安心できる状態で高齢者住宅へのお引越しをされてはいかがですか?