バカラの買取価格相場

クリスタルガラスは、通常のガラスの成分に酸化鉛を加えて透明度と屈折率を高めた素材をいいます。カラーは無色透明ですが、より透明度を強調するために青みがかったように素材を調合する場合もあります。
一般的に酸化鉛の含有率が高くなるほどガラスは透明度を増し、クリスタル（水晶）のような輝きを放ちますが、透明度の高いガラスを生み出すには混合物全体の配合や、化学組成の調整が不可欠なため、たやすく実現できるものではありません。
バカラは30%という高い酸化鉛の含有率を実現し、一気にブランドの価値を高めました。王室や皇室に愛され、現在では世界の有名ホテルやレストランなどでも使用されています。

バカラでは、ウィスキーやワイン、シャンパンをよりよく味わうためにさまざまなフォルムのグラスを用意しています。

ロックグラス/オールドファッショングラス

後ほど紹介しているイヤータンブラーがこの形状です。
足のないストンとしたフォルムで、ウィスキーやウォッカを飲むのに適しています。

タンブラーグラス/コップ型グラス

ロックグラスより背の高い、足のないタイプをタンブラーグラスといいます。
ハイボールやソフトドリンクを飲むのに適しています。

ショットグラス

テキーラなどを飲むためのグラスですが、バカラのショットグラスは、さまざまなデザインをセット販売しているものもあり、インテリアとしてコレクションするのにも向いています。

ワイングラス

赤ワイン、白ワインそれぞれに適した形状があります。
またワイングラスよりもやや大きく、口の広がったフォルムのウォーターゴブレットは、取り扱いが少なくなっており、アンティークのバカラ、ヴィンテージバカラとして取引されています。

ブランデーグラス

ワイングラスよりもぽってりとした形状で、香りを楽しめるように口をすぼめているのがブランデーグラスです。ボウル部分が大きいことで、ブランデーの味わいを楽しめるようになっています。

シャンパンフルート/シャンパンクープ

泡が美しく立ち上るように設計された背の高いシャンパングラスをシャンパンフルート、パーティ会場などで適温のまま飲みきれる量を注げる平たい形状のグラスをシャンパンクープといいます。

バカラには、1800年代から続くシリーズや、新たなデザイナーに命を吹き込まれたスタイリッシュなデザインのシリーズがあり、どれも異なる魅力があります。

アルクール／アルクールイブ

アルクールは、1825年にアルクール公爵から注文を受けて製作されたシリーズです。クリスタルガラスの重厚さをアピールするどっしりした質感が魅力ですが、それよりもほっそりとしたタイプのアルクールイブも人気があります。

ローハン

ローハンは、1855年に製作されたシリーズです。
継ぎ目のない繊細なパターンをガラスに描く、アシッドエッチングという装飾技法で模様が施されています。アシッドエッチングは、1855年のパリ万博で金賞を受賞し、バカラの名声をより高めました。

パーフェクション

パーフェクションはフランス語で完璧という意味。もっともシンプル、かつ美しいフォルムとされ、特にワイングラスの最高峰と位置づけられています。どんな飲み物も洗練された装いに変わりそうな佇まいが魅力です。

マッセナ

マッセナは、ナポレオン時代のフランス軍人アンドレ・マッセナに由来するデザインです。1980年から今まで世界的なベストセラーとして君臨しており、大胆なカットがウィスキーやワインを美しく輝かせます。

パルメ

パルメは、1939年に大統領の専用ロッジで使用するために考案されたデザインです。大統領の別邸であるランブイエ城でも使われており、エッチングで施された架空の鳥が優美な印象を与えます。

タリランド

タリランドは、1937年からロングセラーとなっているシリーズでアンティークも人気があります。
バカラの代名詞的なシリーズであるアルクールと形状が似ていますが、タリランドは口元がやや薄めに作られており、口当たりが上品になるといわれています。タリランドと同じ形状のグラスは、1937年以前から作られていたという見方もあり、刻印のないものとあるものが混在しています。

ちなみに、シリーズ名は、フランス革命から政治家や外交官、首相として活躍したシャルル=モーリス・ド・タレーラン=ペリゴールからとられています。

ドンペリニヨン

バカラ創立200周年展示会で華々しく発表されたドンペリニヨンは、シャンパンの王であるドンペリニヨンを飲むために考案されました。グラスに小さな窪み（キズ）がつけられており、グラスの底から泡が一直線に立ち上るようになっています。

ベガ

織姫を意味するベガは、1995年にリリースされました。ステム部分が珠を連ねたようなデザインになっているのが特徴で、ほかのシリーズにはない佇まいが魅力です。

バカラには、「イヤータンブラー」というシリーズがあります。日本で発売されているイヤータンブラーにのみ、販売が開始された年の西暦がグラスの底の部分に刻印されています。
形状は、オールドファッショングラスと称されるロックグラスタイプで、バカラの輝きを堪能できるスタイルも魅力。
イヤータンブラーは結婚祝いや銀婚式、金婚式などのペアグラスとしてもふさわしく、ギフトとしてもたいへん人気があります。

特に、西暦が刻印されたグラスが購入できるのは、「発売されたその年の日本」のみであり、バカラの本国フランスでさえ手に入らないアイテムとしてプレミア価値がついています。
なお、イヤータンブラーは、発売年の翌年以降にも購入できる場合がありますが、その場合は日本向け製品でも刻印がありません。

イヤータンブラーの中でも、イヤータンブラーとして最初に発表されたベルーガや、2015年にウィスキー「響」のCMに用いられたローザ、バカラと日本が出会って100年目というキャッチフレーズとともに発表されたブラーヴァといったモデルは人気が高く中古市場でも活発に取引されています。