ダイヤモンドの見分け方

ダイヤ合成石・模造石の判別

◆ダイヤモンドにはモアッサナイトのような類似石や、キュービックジルコニアのような模造石など多くの偽物が存在します。このページでは類似石の種類と簡単な見分け方をご紹介いたします。

①ダイヤモンドの偽物にはどんなものがあるの?

昔から高価な宝石であったダイヤモンドには類似石や模造石が数多くあります。
いわゆるニセモノのダイヤモンドです。

しかし、それらニセモノは、本来の名前であればそれぞれ独自の価値と美しさを持っています。
ダイヤモンドと間違えないように、類似石についても知っておきましょう。

②ダイヤモンドの類似石にはどんな種類があるか?

ダイヤモンドの類似石は大きく分けると4種類あります。
類似天然石、合成石、模造石と人工石です。

・類似天然石

類似天然石とは、ダイヤモンドに似ている別種の宝石のことです。
無色透明なトパーズやゴシェナイト、ジルコン、モアッサナイトなどが該当します。古来は水晶も利用されました。

たとえば、ハーキマーダイヤモンドと呼ばれる宝石の正体は水晶です。
透明度が高く、採掘されたときの形状がダイヤとよく似ていたので、この名前で呼ばれていますが、それゆえに勘違いの元にもなっています。
これら類似天然石は、ダイヤモンドとして売られていればニセモノになってしまいますが、それぞれはれっきとした宝石であり、ダイヤモンドには及ばなくても美しく高価なものです。

・合成石

合成ダイヤモンドは、天然ダイヤと同じ元素を素材にして、人工的に高温高圧の環境を再現し、結晶にしたもの。つまり「人の手で作り上げたダイヤモンド」のことです。

合成ダイヤは成分や結晶構造、宝石としての特徴は天然ダイヤとほぼ同じですから、厳密にはニセモノというわけではありません。「天然石ではない」という点で価値が下がるだけです。
またモアッサナイトはダイヤモンドの類似天然石ですが、産出量が少ないので、合成石としてモアッサナイトを製造しダイヤの代用品としています。

これら合成石は結晶する環境が特殊ですので、その特徴が残ります。ですから専門の鑑定士または、鑑定機関なら、確実に見分けることができます。

・模造石

模造石は安価な素材を使って、ダイヤモンドに似せて作ったものをいいます。
意図的にダイヤモンドを真似して作っており、しかも合成石とは異なり性質も素材も完全にダイヤモンドとは言えない代物ですので、これこそ正しい意味でのニセモノといえるでしょう。

ただし、必ずしも人を騙すために作られたわけではありません。
ダイヤモンドと似ている模造石を安く提供することで、人々が気軽にファッションジュエリーとして楽しめるようにする、といった一面もあるのです。

たとえば、鉛を加えることで透明度を高めたガラスは、ダイヤモンドの代用品として昔からアンティークジュエリーにも使用されてきました。
ダイヤモンドとして売らなければ、立派なジュエリーの素材なのです。

・人工石(人造石)

人工石(人造石)とは、自然界に存在しないものを、人間が試行錯誤の上で作り出したものをいいます。

ダイヤモンドの代用品となる人工石として有名なものは、CZ(キュービック・ジルコニア)、GGG(ガドリニウム・ガリウム・ガーネット)、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)が挙げられます。
人工石は、もともとはセラミック素材やレーザー用の結晶体として、研究や工業用の目的で作られたものでした。
しかし、その見た目がダイヤモンドに酷似していたために、今ではダイヤモンドの類似石としても市場に出回っています。

③ダイヤモンドと類似石の見分け方

ダイヤモンドの類似石は一見よく似ていますし、それぞれダイヤモンドとの相違点が異なりますから、素人には真偽の判断が難しいといえるでしょう。

仮に検査機器を使わない見分け方の代表例を羅列すると、以下のようになります。

  • 比重を確認する。
  • 拡大検査で二重像があるか確認する。ダイヤモンドは単屈折性なので、二重像はあり得ない。
  • 輝きを観察して光の分散率を確認する。高すぎても低すぎてもいけない。
  • 拡大鏡で光の屈折率を確認する。ダイヤモンドは屈折率が高いので独特の見え方をする。
  • 結晶内のインクルージョンやフェザー、表面のトライゴンなど、クラリティの特徴を確認する。
  • ダイヤモンドは熱伝導率が高いので、温度差を与えて表面の曇りの消え方を観察する。

大まかに挙げるだけでもこれだけの検査は必要で、しかもその判断基準は100や200のダイヤモンドを見ただけで身につくようなものではありません。

④ダイヤの鑑定は専門家に任せましょう

一番簡単で確実な見分け方は、専門の鑑定士もしくは鑑定機関に依頼して、鑑別してもらうことでしょう。
身も蓋もありませんが、上記したようにダイヤモンドの見分け方は知識だけではなく豊かな経験が必要不可欠です。

専門の鑑定士や鑑定機関は、知識と経験に加えて専用の検査機器も用意しています。真贋の判定に関して間違えることはまずありません。
自分で判断せずに、専門家に任せたほうが確実なのです。

もちろん福助には専門の宝石鑑定士がおりますのでご安心ください。
ダイヤモンドの買取・真贋を正確に鑑別・査定いたします。