蒔絵厨子

東京都中央区新富町で全面に美しい蒔絵が施された厨子をお買取りしました。

長い歴史を持つ「蒔絵」の歴史は、奈良時代に端を発すると言われています。あの正倉院にも、この「蒔絵」を使った芸術品(当時の剣)が収められています。

奈良時代に作り出された蒔絵という技法は、慌ただしいとすらいえる発展を遂げていきます。特に平安時代は蒔絵が大きく進歩した時代であり、国民性やその好みに合うようにとどんどん変化していきます。貴族の生活には蒔絵が使われた物がたくさん置かれ、蒔絵はその地位を確立していきます。

蒔絵はそれ以降の時代もずっと愛され続けていきます。非常に面白いのは、蒔絵は、海外から新しい技術が入ってきた後も、駆逐されることなく、それらと調和して発展していったということです。
蒔絵は「迫害された時代」「冷遇された時代」がなく、その創始の時代から現在に至るまで、ずっと日本人の愛する技法であり続けました。

さて、今回買わせていただいたのは、この「蒔絵」を全面に入れた厨子です。東京都中央区新富町のお客様よりお譲りいただいたこの芸術品は、贅沢に蒔絵を施した貴重な一品です。どのような人がこれを所持していたのかを考えるのも楽しそうですね。

中央区仏像