佐伯米子作油彩画『鐘のなる丘』

品川区北品川で佐伯米子作油彩画『鐘のなる丘』をお買取りしました。

佐伯米子(さえきよねこ)は大正~昭和にかけて活躍した女流洋画家です。
佐伯米子自身の業績に加えて、日本を代表する洋画家・佐伯祐三(さえきゆうぞう)の夫人だったことでも有名です。

明治36年に東京の裕福な貿易商の子どもとして生まれ、虎の門東京女学館を卒業。画業の初めは、川合玉堂に師事して日本画を学びました。夫の佐伯祐三とは、大正10年に結婚。当時、佐伯祐三はまだ学生(東京美術学校)の身でした。翌年には長女が生まれ、大正12年に夫の祐三が美術学校を卒業するのを待って、夫妻は長女を連れてヨーロッパに向かいました。
パリでフォービズムの巨匠ヴラマンクに夫婦で師事し、米子自身は大正14年のサロン・ドートンヌに「アルルの跳ね橋」を出品、入選しました。
帰国後も精力的に絵を描き続け、昭和2年に家族で再びフランスへ向かいますが、翌年に夫と娘を病で亡くし、傷心のまま帰国。その後は三岸節子らと女流画家協会を創立、また二紀会理事として女流画家の育成につとめました。

佐伯米子の作風は、静けさと重厚さです。今回のお品物は、青空のもとにたたずむ教会を描いたもの。やや暗めの教会に明るい青空のコンストラストが見事です。情感あふれる作風で夫の佐伯祐三の影響を色濃く残しながら、佐伯米子自身のメランコリックさを際立たせているお品です。

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