水船六洲の木版画『朱門』

東京都目黒区柿の木坂で、水船六洲作の版画をお買い取りしました。

水船六洲は、「みずふねろくしゅう」と読みます。ちなみに、「六州」といういかにも画名のように見えるこの名前は、実は本名です。本名の方の読み方は「むつくに」です。
芸術一家の生まれであり、父親は書家として活躍していました。また、水船六洲の兄も、長じてからは洋画家として活躍します。

1912年、明治時代に生まれ、激動の時代を生き抜きます。第一次世界大戦と第二次世界大戦を経験した画家なのです。
18歳で東京美術学校彫刻家に入学しますが、卒業後に選んだ仕事は教職でした。先生として児童を導く傍ら、彫刻作品を作り続け、著名な賞を受賞していきます。

木版画家としてもよく知られた人物です。49歳の年に、正体を受けて渡米。そこでさらに学ぶことになります。

その技法は、独特でありながら重厚。彫刻と版画、両方を学んだ水船六洲は、版画においても、彫刻のような立体感とパワフルさを求めます。黒く塗りつぶした紙に、いくつもの色を重

ねていくという手法をとっていっていたのは、彼の理想とする版画を実現するためであったのでしょう。動物、特に魚などを好んでモチーフにしました。

東京都目黒区でお譲りいただいた「水船六洲作の版画」は、このようなこだわりが生み出した一品と言えます。

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