渡辺誠二作 銅製オブジェ 『飛翔』

渋谷区のお客様から、渡辺誠二作 銅製オブジェ 『飛翔』をお買取りしました。

渡辺誠二(わたなべせいじ)は1929年生まれの金工家です。数々の作品を制作し、なかでも「閃彩(せんさい)」は鋳金オブジェの逸品として、高岡市美術館に所蔵されています。
このオブジェという言葉は置物と訳してもいいのですが、骨董・美術用語ではではもう少し複雑なニュアンスを含んだ言葉として使用されています。そもそもオブジェとはフランス語の objetがもとになった言葉。英語でobjectにあたり、もともとの意味は物体または客体という意味です。

しかし美術界においては前衛芸術の1ジャンルで、題材そのものをあらわすこともありますし、異質な素材を導入した立体作品を意味する場合もあります。
美術の分野では異質な素材を組み合わせたり、異質なフォルムを組み合わせたりして人の意表を突くような作品を示すことのほうが多いでしょう。これはヨーロッパのシュールレアリスム、ダダ以降に見られる動きです。

日本にオブジェクトという概念が入ってきたのは、大正末期のこと。小説家であり劇作家・デザイナー・画家でもあった村山知義(むらやまともよし)が紹介しました。第二次大戦以降は主にアメリカのポップ文化の影響をうけながら、成長してきたジャンルです。
今ではオブジェという言葉も広く一般に知られるようになり、ハイセンスな置物というふうに受け取られていますし、今回のお品物のように、美術館でも積極的に収集されています。

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