清時代 象牙彫刻置物

東京都港区南青山のお客様から、清時代 象牙彫刻置物をお買い取りしました。

清時代とは、満州族による中国の歴史上最後の王朝です。中国王朝の文明が最高潮に達した時期で、とくに工芸品は目を見張るほどの発展を遂げました。

たとえば清時代の牙彫工芸は、南派と北派に分けられます。北派は、北京における宮廷用牙彫工房と民間の客のための工房の両方をさします。象牙の柔らかいクリーム色を生かした工芸品が多く、高い技術のもと制作されました。

いっぽうの南派は広州一帯の工房を指します。南派では特に精緻な彫刻や透かし彫の技術が磨かれました。
また象牙の白さにこだわったのも南派の特徴です。白さを求めるためにあえて象牙を漂白し、真っ白な素材に細かい彫刻をほどこした傑作が多くあります。

今回のお品物は彫刻部分に彩色がされている工芸品です。これは主に江南蘇州地方で用いられたスタイルです。非常に複雑な装飾をこらして彫刻技巧の限りを尽くした繊細な作品が多く、細部にまで細かく彫られてるのが特徴です。

このように細かい彫刻ができるのは、象牙が本物の証拠だというでもあります。
人工象牙では、毛彫りをした場合0.5ミリ以上の太い線しか削れません。それ以上の細かい彫刻には、素材が耐えきれないのです。
そういったことから、細かい彫刻がされている象牙は、本象牙だと言われています。

港区象牙