備前焼虎伏香炉

東京都新宿区のお客様から、備前焼虎伏香炉を買い取りました。

日本に数多く存在する「焼き物」。今回取り上げるのは、そのなかでも比較的よく知られた「備前焼」です。

これは陶器であり、平安時代にまでその元祖をさかのぼることができると言われています。当時は「須恵器(スエキ)」と呼ばれるものでした。
これが非常に面白かったのは、平安時代末期においては「貴人の持ち物」ではなく、「一般庶民のための焼き物」として知られていたということです。
須恵器はさまざまな違う焼き方へと分派・発展をしていきますが、備前焼の場合は、「固くて割れにくい」という特長を強く伸ばしていくことになります。

備前焼の原型は「庶民の器」であったものの、備前焼は発展していくなかで「茶の道」と深くかかわるようになります。備前焼は決して華やかな器ではありませんが、それゆえにそのわびさびが愛され、時の茶人たちに愛されるようになりました。

このようにして発展していく備前焼は、今回買取らせていただいた「香炉」のように、さまざまなかたち・用途で焼き上げられるようになります。昭和に入り、備前焼の名工たちが人間国宝に指定されるようになったことも、備前焼の発展に寄与していると言えるでしょう。

新宿区陶磁器