萬年文字茶碗(即中斎書付)

東京都港区赤坂のお客様から、萬年文字茶碗(即中斎書付)を買取りました。

茶道には棗(なつめ)や茶入れ、茶杓(ちゃしゃく)など、多くの種類のお道具があります。ほとんどのお道具は桐や杉の箱に入れて保管されていますが、箱に入ったままでは何が入っているのかわからなくなります。そこで、箱の表や時には裏側に箱書きがされています。

箱書きの内容は、茶碗の種類(「備前焼」や「黄瀬戸」など)と作者や産地がなどです。あるいは、お道具に銘(すぐれたものに特別につけられる名前)がついていれば、銘がきさいされています。
箱書きは所有者みずからがすることもあり、お道具を入手した経緯や前の持ち主の名前などが書かれている箱もあります。
箱書きにはそのお道具の来歴や価値など、いろいろな情報が詰まっています。とくに古い茶器は多くの人の手をわたってきていますから、そういった歴史を箱書きがあらわしていることがあるんです。

今回のお品物には、即中斎による書付がついています。
即中斎とは、茶道表千家の十三世家元です。表千家十二世・惺斎の次男として生まれ、兄の急逝に伴って家元を継ぎました。戦時体制とそれに続く戦後の混乱期という茶道にとっては厳しい状況の中で、茶道の復興と隆盛に努めた家元です。

箱の中身は、文字の入った茶道のお茶碗です。
一般的に、文字や文様のある茶碗は薄茶に使われるもので、濃茶には文様のない茶碗が使われます。
こちらのお茶碗も薄茶が引き立つような落ち着いた色合いで、箱書きもしっかりしている良品です。

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