東京都大田区のお客様から、一草亭好 淀釣瓶花入を買取りました。

茶道においては簡素さを尊ぶため、茶室を飾るものはとても少なくて華美な飾りをしません。そのため掛け軸とお花が、お茶室の非常に重要なポイントになってきます。

茶道がめざすものが、日本人のおもてなしの究極の形だとすれば、お花や花入れ、掛け軸の選び方そのものが、すでにおもてなしの一種だと考えられます。お茶室に招かれたお客さんは、その日の花や花入れをじっとみて、亭主の気持ちを推し量ります。つまり花や花入をどう選ぶか、どう組み合わせるかで亭主の力量も試されているのです。
釣瓶型の花入れは、床壁中央や床柱に打ち込んだ花釘にかけて壁に飾ることが主流です。掛け花入れには、木でできたものか籠でできた素朴でシンプルなデザインのものがよく似合います。

今回のお品物は一草亭好といい、西川一草亭(にしかわいっそうてい)が好んだ形の花入れです。西川一草亭は、生け花の去風(きょふう)流の家元。大正期から昭和にかけて、文人生(いけ)というスタイルを生み出し、主に上流階級の夫人に愛好されました。茶道や庭園、建築などにも造詣が深かった知識人だったため、素朴ながら繊細な花入れを好みました。日本文化全体に対する深い教養が香るような花入れです。

大田区骨董品