森川賢道作 蝋型鋳銀・仙媒

東京都大田区のお客様から、森川賢道作 蝋型鋳銀・仙媒(煎茶道具)をお買い取りしました。

煎茶道と聞いても、いわゆる茶道と何が違うのか、わかりにくいかもしれません。

煎茶は中国からやってきた文化で、日本では江戸時代の初期に始まりました。禅宗のひとつ、黄檗宗(おうばくしゅう)の開祖・隠元隆琦(いんげんりゅうき)が開祖とされる茶道です。江戸時代の末期から一般で広まりはじめ、明治期にも流行した茶道ですが、一時は衰退して大正末期からふたたび隆盛、第二次世界大戦をはさんで復興しました。

煎茶の道具も茶道と同じく種類がたくさんあります。また流派が異なると、同じ道具でも呼び名が変わることがあるなど、一般にはあまり知られていないお道具が多いです。

仙媒(せんばい)もそのひとつで、流派によっては茶合(さごう)、茶則(ちゃそく)、茶量(ちゃりょう)などとも呼びます。お茶の葉の量をはかって急須に入れるための道具で、材質も大きさもさまざまです。一般的な長さは12~15センチくらいで、素材は一般的に竹を使うのですが、今回のお品物のように金属を使ったもの見られます。素材にかかわらず仙媒に花鳥山水や詩などを刻んだものが多くあり、優雅かつ実用的な茶道具です。

作者の森川賢道は現役の彫金家。みずからも煎茶道の茶人であり、美しさと実用性を兼ね備えた茶道具を制作しています。金工家として根強い人気のある作家です。

大田区茶道具