掛軸の買取価格は作家名と希少性で相場が決まる!

掛軸の買取価格は作家名と希少性で相場が決まる!

掛け軸を書いた作者が美術年鑑などで高い評価を得ている事が相場を決める最も重要な要因です。

更に描かれている画題や、作品の状態(傷・染みなどは無いか?)、制作年代、展覧会出品作品などの希少性、美術オークション・ギャラリーでの人気などから相場動向を判断し、掛軸の買取価格を決定します。

著名な作家の掛け軸は多くの贋物が出回っており、作者の特定や真贋の判断がたいへん難しい為、掛け軸の鑑定経験豊富なプロの鑑定士の査定が必要です。

ご自身で購入をした掛け軸であればどんなものかはお分かりかと思いますが、譲ってもらったものや相続品の場合は、ご自身でその価値を解読するのは難解だと思われます。来歴の分からない掛け軸の査定については専門知識をもった鑑定士に依頼しましょう。

掛軸の買取価格を決める査定ポイント:鑑定士はここをチェック

掛軸の買取価格を決める査定ポイント:鑑定士はここをチェック

掛け軸の相場を決めるポイントは、「作者が美術年鑑などで高い評価を得ているかどうか」です。
描かれている画題や、作品の状態(傷・染みなどは無いか?)、制作年代、展覧会出品作品などの希少性、美術オークション・ギャラリーでの人気などから相場動向を判断し、査定価格を決定します。

著名な作家の掛け軸は多くの贋物が出回っており、作者の特定や真贋の判断がたいへん難しい為、掛け軸の鑑定経験豊富なプロの鑑定士の査定が必要です。

譲り受けたものや相続品の場合は、プロでなければ価値を判断するのはとても難しいもの。
掛け軸を高価買取してもらうためには!正しい査定をすること。
これがポイントです。つまり、掛け軸の価値をしっかり鑑定できる鑑定士の眼が必須なのです。

作家の署名や落款をチェック!有名作家なら高価買取

掛け軸の落款


掛け軸には、作家の署名や落款があります。現代のサインのようなものなので独特な書体をしているものが多いですが、本物そっくりに署名を書いた贋作も少なくありません。判定が難しい作品もあり、鑑定士は長い鑑定歴と豊富な鑑定実績によって査定をしていきます。

有名作家のものであれば高値がつきますが、本紙や表装に破れた部分があったり、軸先に用いられる象牙や唐木に欠損があると価値が下がってしまうこともあります。また、修復や加筆の痕跡があると、場合によっては査定額が下がることもあります。

作者の人気や知名度

作者の人気や知名度

作者が有名な作者であれば、その掛け軸は高値がつきます。場合によっては、数十万、高い時には数百万にものぼる高値がつくことも珍しくありません。

また、人気のある画家や書家が制作した掛け軸であれば、世間的な知名度も高くコレクターなども多いため、市場に流せばすぐに買い手がつきます。一流の作家であれば、買取業者も自信を持って高値で買い取ろうとするでしょう。

同じ作者でも作品によって大きな価格差があることも

絵画や壺などでも同じですが、同じ作家だからといって一点一点の掛け軸が同じ価格とは限りません。同じ作家でも作品によっては、大きな査定額の違いがあるのです。、展覧会の出展作品や代表作など有名な作品などは、それだけ高価な査定となるケースがあります。

作品の希少性

掛軸の価値を決めるもうひとつのポイントとして重要なのが、美術品としての価値、ひいては希少性です。
掛軸は、絵画や陶芸と同様に基本は一点もの。同じものは二つとないオリジナル作品ばかりです。

とはいえ、オリジナルであればすべて価値が高いかというとそうではありません。
著名な作家による唯一無二の作品だからこそ、その掛軸は貴重で高額といえるのです。
また、希少性を高める別の要因として、「当該作家の作品がどれだけ後世に残っているのか」という点が挙げられます。

現存する作品の数以外にも流行や需要と供給のバランスも複雑に作用するため現実では例えのように明快にはいきませんが、作家名と希少性の関係については売却に際して覚えておくと役立つかもしれません。

描かれた年代

古い掛け軸はそれだけで価値があります。長いときを超えて現代まで残ってきただけでも、希少なものだと感じるもの。希少であればそれだけ高くなります。

掛け軸に描かれる絵は、その時代を知る一つの指標です。当時の流行の技法、思想、生活、宗教観等、さまざまなものが反映されています。
中にはこうした時代性とは違う価値観で描いた掛け軸もあるでしょう。「この時代にこんな掛け軸があったなんて」というような品であれば、その希少性から高値がつくこともあります。

肉筆か印刷か

掛け軸の中には、もともとある肉筆の掛け軸を印刷して複製したレプリカ製品もあります。とくに有名作家のものであれば、印刷した複製品でも買い求める人は少なくありません。

ただ、買取査定の価格は、やはりオリジナルの肉筆で描かれた掛け軸の方が上。
どれくらい劣るかというと、例えば、肉筆で描かれた掛け軸が10万円以上するのに対して、印刷したものは高くても2万円程度。それ以下である可能性もゼロではありません。
ただ、中には印刷したものか、肉筆のものかを見極めるのが大変な場合があります。本物かどうかを確かめるのは素人では難しいため、一度プロの鑑定士の目で確かめてもらうのが大切です。

本紙・表具の状態確認

掛け軸の染み・ヤブレ


本紙や表装の状態も掛け軸買取価格を決めるポイントになります。絹本・紙本の本紙や表装の汚れや破れ、軸先に使われた象牙や唐木の欠損は査定価格に影響しますので、掛け軸には定期的なお手入れが必要です。また修復や加筆がある場合も買取価格減額の対象です。

掛軸のような骨董品は、そもそも「古い時代のものである」というのが大前提で、多少の経年劣化は折り込み済みです。
とはいえ、絵柄を大きく損なうようなシミ、汚れ、破損などはやはり査定額にひびいてくると考えなければなりません。

「状態が良ければもっと高いのに‥‥」、「カビが発生していなければこの倍は価格がついたかも‥‥」というケースはけっして珍しくないのです。
特に、掛軸は飾って楽しむものであり、また紙でできた美術品。骨董品のなかでも特に劣化しやすい品物といえるでしょう。掛軸を所持しているという方は、なるべく次のようなお手入れをして、品質を保って大切にすることをオススメします。

掛軸の保存で気をつけること

  • 湿気の多い場所には保管しない
  • 適度に風通しの良いところで陰干しをおこなう
  • 古いものは紐が切れて落ちるおそれがあるので気をつけて扱う
  • 湿気の多い場所には保管しない
  • 適度に風通しの良いところで陰干しをおこなう
  • 古いものは紐が切れて落ちるおそれがあるので気をつけて扱う

とはいえ、これらの注意点を守り続けるのは難しいという方も多いかと思います。
その場合は、掛軸買取で売却し、次に大切にしてくれる方へバトンを譲るのが良いのではないでしょうか。

作者名、作品名が記載された箱の有無

掛け軸の桐共箱・タトウ箱


桐で出来た掛け軸がぴったり収まるサイズの共箱はございますか?共箱(桐箱)に掛け軸と同じ署名と作者名、もしくは作品名は記載されていますか?

桐箱があっても掛け軸本体とは別の作者の名前が書いてあったり、オリジナルではない合わせ箱の場合は掛け軸の価値が下がる要因となります。

掛け軸買取の際には鑑定士がこの3つのポイントを軸とし、さらに様々な角度から掛け軸が本物なのか贋作なのか、どれぐらいの価値があるのかを鑑定していきます。掛け軸の鑑定には、経験豊富なプロの鑑定士の査定が必ず必要です。

掛軸の買取価格をアップさせるコツ

掛軸の買取価格をアップさせるコツ

それでは、実際に掛軸を売却する時にできる買取アップのコツについてみてみましょう。
ちょっとしたことに気をつけるだけで、買取額は違ってきます。なるべくお得に掛け軸を売って、納得の買取額を手にしたいものですね。

1共箱などの付属品をつける

掛軸は、巻物状に巻かれて、箱に入れて収められていることがほとんどです。
古いものであれば、切れた紐が別に保管されていたり、本来は対幅であるものが別々の場所に保管されていたりするかもしれません。また、入っている掛軸と収められている箱が別々のものだったというケースさえあります。

掛軸に合った箱に入っていることを確認して査定に出す、紐や購入時のメモ書きなどがあれば付属品としてつけておく、この原則を守ることで査定額がプラスになる可能性があります。
査定当日に慌てることのないよう、事前に保管場所や掛軸本体をチェックしてみることをオススメします。

2掛軸や骨董をまとめて売却する

掛軸や骨董品は、単品で買取するよりもある程度まとまった状態で売却した方が買取価格が高くなりやすいことをご存知でしょうか?
理由は次のようなものです。

  • 一気に査定した方が鑑定士や業者にとってコストが安く、その分買取価格に反映できる
  • 同時代や同作家の掛軸をまとめて買取することで販路に高額で流通させやすくなる
  • コレクターや愛好家がコレクションをまとめて引き取ることも多く、高値で買い取ってもリスクが少ない

特に、出張買取の場合は、まとめ買取の方が鑑定士や業者がかけるコストを回収しやすく、多少無理をして買取価格をアップさせても業者側がそれほど困らないという点が大きく関係します。

ある程度まとまったコレクションなら、同じような趣味嗜好をもつコレクターにまとめて譲ったり、海外の市場で取引する可能性も開けるためという理由もあります。

3劣化や損傷が進まないうちに買取してもらう

掛軸は紙でできているため、彫像や鉄瓶といった骨董品と比較すると、劣化しやすいのが難点です。そのため、できれば買取を決めたら現状からさらに傷まないうちに査定をして売却するのがお得といえるでしょう。

直射日光や湿気はもちろん、温度の変化やわずかな光でも影響はゼロではありません。
買取を悩みながら出したりしまったりしているうちに、褪色してしまった、カビがはえてしまったということのないよう、早めの買取がオススメです。修理に出して却って状態が損なわれる可能性もあるため、まずは鑑定士や買取店へ相談するとよいでしょう。