小林古径

小林古径:大和絵や琳派の技法を取り入れた新古典主義の画家

小林古径(こばやしこけい)は、大正・昭和期に活躍した日本画家です。

新潟県上越市に高田藩士の子として生まれ、11歳の時に山田於莵三郎(やまだおとさぶろう)について日本画を学び始めます。のち、歴史画を得意とした青木香葩(あおきこうは)に学び、16歳で上京しました。上京後は日本画家の梶田半古(かじたはんこ)の画塾に入門し、同門の前田青邨(まえだせいそん)とともに切磋琢磨しました。

第十二回共進会に「女三の宮」を出品して一等褒状をうけるなど次第に画壇の注目を集め、安田靫彦(やすだゆきひこ)、今村紫紅(いまむらしこう)に誘われて紅児会に参加。第十七回紅児会展に「伊蘇普物語」を出品したところ、岡倉天心が感動して端渓の硯を贈ったという逸話もあります。

のちに東京美術学校の教授に就任し、西洋美術研究のため日本美術院留学生として前田青邨とヨーロッパ留学に向かいました。1944年(昭和19年)に帝室技芸員に任命、文化勲章も受章しています。

小林古径の特徴は、写生を基本としつつ研究を重ねた大和絵や琳派、古画の技法を取り入れていることです。伝統的な手法を使いながら近代的な感覚を融合させ、新古典主義の立場から日本の近代美術をけん引しました。

代表作の「竹取物語」や「清姫」、「髪」などにみられるように、美しい描線で対象を描き、やわらかな色彩が作品に華を添えます。花鳥画や人物画で穏やかな美しさを表現しており、骨董界では非常に人気の高い日本画家です。
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